思い立ったが吉日

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人生の夏休みを取りました。~②「休む」という選択~

こんにちは、たまです。

 

人生の夏休みを取る話、第2回です。

今回は、夏休みという選択肢を選ぶところから。

 

前回の記事はこちら。

tamalog.hateblo.jp

 

「休む」という選択肢

2021年冬、大きな仕事の区切りが翌年に見えた時でした。

夫に仕事を辞めるかもしれない、と言いました。働くことをやめて、ニートになるかもと。

衝動的、とは少し違いました。言い出すか否かは何周も悩んでいて、なのに結局意を決してではなく、コップから水が溢れるような感じでした。

子供も授かりたいのに、福利厚生が整う会社をわざわざ辞めて、次もなくダブルインカムを放棄するなんて、馬鹿としか言いようがないことは分かっていたので、これも自分のキャリアと同じくらい、大きな気になりごとでした。

 

夫は、健康第一だから構わないよと言いました。むしろ潰れる前にそうして、と言いました。

なんだか涙が出て、私はそれに対して、自分が思ったよりもヤバいんだなと、ぼんやり思いました。

しかし夫はこうも言いました。

いつまでもニートだと、きっとがっかりするし、イライラすると思う、と。

俺が養うよとか言えないのか!っていう意見もあると思いますが、私にはこれも大事な言葉でした。

これは異常事態であり、解決が必要なことなのだと自覚できたからです。逃げ出して終了じゃないのです。

私が鬱病なんだと告白したら、きっと後半の言葉はかけてもらえなかったでしょう。立ち直らねばと思いました。

 

同じ頃、ストレス起因の体調不良で休職し、2ヶ月ぶりに復帰した同僚とごはんに行きました。

彼女は仕事への心持ちが一変した、と言いました。顔色も顔つきも変わって、穏やかで晴れやかだった。

休むと変わる。かもしれない。

それまでゼロヒャクだった私の選択肢に、一つ「休む」という選択肢が生まれました。

 

「辞める」だと気になる四方山が、「休む」ならそんなに気にならない。生活にも不都合がない。

一つ大きな気がかりは、「休む」だとタイムリミットがあることでした。

年末年始やGWなど長めの休暇をもらっても、社会復帰する日が気になって落ち込むことはよくあります。きっとそうなる。それで解決になるか。

結論、それでもいいやと思いました。

まずは途中で仕事を思い出しても「まあいいや」と思えるぐらいの長い休暇にする。最低でも2週間は必要だと思いました。

もうひとつは、当然戻ることを前提に引継や準備をするし、会社にも言わないが、戻らなくてもいいやという気持ちで休む。戻るとしても辞める日取りを決めて戻る、なんていうのもアリだと考えました。

 

決めてからは割と早く、上司にも「もう限界だから休みたい」と言いました。

最初は期限付き休職を考えましたが、それは意思のみで選択できないことを知り、1か月を希望しました。

結果、当時から約半年後の7/9(土)~7/31(日)が休暇期間、ただし中日の7/12(火)の会社研修には出席する、ということになりました。

 

なんだか短くなったなと…賞味2週間余りです。

100%納得がいったわけではないです。もっと律して戦うべきだったかもしれません。

ま、でもいいのです。休めたので。

私にとっては「自分のためだけに長い休みを取ること」がそもそも大きな一歩。

そして、周りの仲間たちにとって、傍若無人な休み方をしないことはプライドでした。

 

こんな言い方微妙すぎるけど、休むなら、この人がこういう休み方をするならまあ仕方ない、と思ってもらわなければと考えていました。

別にそんなこと考えなくても、あっさり休んだって社会も会社も回るし、そうあるべき、それを疎ましく思う職場がおかしい、と思います。

しかし実際、誰かがろくな引継もなく休むと軽く絶望する。少なくとも私は「ゆっくり休んで~!」と口では言いながら、心の中で舌打ちをしてきたのです。そうしたい気持ちはあっても余裕がない。それは周りも同じ可能性が高い。

これは私の独りよがり、不要なプライドかもしれませんが、どうしても“スマート”に休みたかったのです。

 

さて、何をしようか

やりたいことがない長期休暇、ましてや1週間以上の休みは初めてです。

何をすれば、この沼にはまった感じを抜け出せるだろう。行きたい場所ややりたいことが湧いてくる自分に戻れるだろう。本や映画が楽しめるようになるだろう。

以前の私は、どこかに行きたい・何かがしたいと思ったら、その日のうちに旅程を立てて、予約までしちゃうような奴だったのです。(このブログにもその痕跡があります)

 

私は、この治療方法を考える作業までもが嫌にならないように、ゆっくりゆっくり考えました。

何かを記憶しながら考える力が本当に弱まっていたので、白い紙を脳みそ代わりに、とにかく何でも書きながら考えました。

 

そして、次の3つを順番にやってみるのはどうか、という結論に至りました。

  1. どう考えても楽しくてイージーな旅行で、仕事を忘れること
  2. 自分とじっくり話し合う旅に出て、心の中のぐちゃぐちゃをどうにかすること
  3. 整頓(もしくは空っぽ)になった心で、やりたいと思ったことをひたすら楽しむこと

 

まずは完ぺきに引継をして、パソコンも携帯も家に置いて旅行にいこうと思いました。

元来の私は、その地でやりたいことを残さずやるギッチギチのスケジュールを立てるトラベラーです。人が少ない僻地や秘境、大自然が好きです。

しかし、計画することに疲れるがゆえに旅行自体が億劫になっていたので、いうなれば旅行初心者でも楽しめる王道な場所で、気の合う人と、ゆっくり時間を過ごす旅をすることにしました。

ちょうどハネムーンがまだだったので、夫と2人でハワイに決定!

飛行機と宿だけ決めて、あとは現地でしたいことをする。久しぶりにるるぶなんて買って、ただただ眺める。計画は立てない。

否が応でもワクワクしました。そうそう、この感じ。旅行って、行く前も、行ってからも楽しいんだよね。

 

そしてハワイから楽しい気持ちで帰ってきたら、きっとそのままになっているであろうモヤモヤ?ごちゃごちゃ?をどうにかする一人旅に出ようと思いました。

この旅先選びは時間をかけました。

断食道場、寺修行、養生施設、お遍路、電車で途中下車の旅……

いろんな方向を思いながら、自分の中にゆっくりと生まれた要望を聞きました。それが、

 

「遠い離島」で、「自由」だけど「絶対嫌な思いをしない、守られた」旅。

 

離島は元々好きです。

人より牛が多くて、それより緑が多くて、それより海が広い。でもそのなかで会う数少ない人間は温かい。日本語も通じるし、ご飯もおいしい。なのに時間の流れが確実に東京と違う。

そういう場所に不便(時に汚さ)はつきものですが、それを感じない環境を選ぶ。

だから100%自分のために、自由に過ごす。ずうっと自分と対話することができる、と考えました。

「守られた」というのはつまり、民宿ではなく、旅館やホテル。ひいては、おひとり様がゆっくり贅沢をするためのプランにしよう、と思いました。

 

そうやって選んだのが「星のや竹富島」の「島時間養生」プランでした。

hoshinoya.com

 

さて、プランの中身と実録は次回に。

巻末に、そのほか候補になった旅先ホテルを載せておきます。

いつか行きたいなぁ。

 

以上、たまでした。

 

 

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hotelthescene.com

den-paku.com

ento-oki.jp

離島にこだわりがなければ、この辺もたくさん検索しました。

「リトリート」「デトックス」あたりのワードを駆使…

icotto.jp